吉田茂が外交官の勘を働かせ、近衛文麿を戦時下のスイス・ジュネーブに単身で長期滞在させ、アメリカ、イギリスなどの有力者が近づいてくるのを待つという案は、明らかに伊藤博文が金子堅太郎をアメリカに送って政戦両様の構えをとったことに似ていた。そのような知恵は ...
戦争終結に関する腹案に接して思うことは、日露戦争時の金子堅太郎のような人物が日本にはいなかったこと、そして戦争を政治上の立場から「手段」として理解する基本を踏まえた人物が、政権とまったく関わっていなかったことなどが、改めて指摘できる。
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